小学校とだいちの星座の活動
高萩市の市立小学校の場合
高萩市は2017年6月に「小学生を対象とした現代アート・ワークショップ」と題し、子どもたちの豊かな創造力、想像力及び思考力などを養いつつ将来の芸術家や観客層を育成する目的で「だいちの星座─たかはぎ座」プロジェクトを企画した。鈴木らは高萩市内の全小学校4校全児童・教職員(松岡小学校6年生は修学旅行の為、撮影不参加)と協力してレクチャーとワークショップ(6月12日─13日に各校で実施)や人工衛星による撮影(6月15日に4校参加児童合計1,179名+職場体験中の地元中学校生徒たち)を実施した。《たかはぎ座》の活動では各校が学校全体で取り組む活動として全校児童が参加し、通常であれば授業の行われる平日の授業時間帯に行われた点でそれまでの《だいちの星座》とは異なる〈教育との深まり〉を示した。〈芸術作品制作が創造や想像、思考の力を養う〉、という機能が教育の現場で再確認されるとともに、本活動が小学校教育と自治体、協賛企業、さらには大学(茨城大学、筑波大学、金沢美術工芸大学に在籍する学生有志)や研究機関(JAXA)をひとつの目的に向かって繋げることに成功した。各校では、校長をはじめ教職員の協力の下で児童らの年齢などを考慮し、無理なく参加できる体制が考案された。その結果、電波反射板の製作や各校グラウンドでの整列、電波反射板の方位角調整などが首尾よく進められた。芸術・科学の学びを内包する本活動を高萩市と一体となって進められたことで、《だいちの星座》の教育的な側面が理想的に表れた。
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